信念が渙発されてくると、くだらないことは考えないし、神経は過敏にならないし、問題がある時もも常にことなきのようになれるのです

どうすれば信念が確立され、強くなるか。
それはまず、「信念を煥発すること」である。
信念を煥発しなければ、強くならないのである。

信念はでたくてうずうずしてるのに、消極的な観念がそれにフタ をしていて、心の底の底に、いつのまにか下積みにされてしまっ たのである。
信念が煥発されてくると、事あるときも常に事なきのようになれるのである。


信念というもののは誰の心にも存在するもので、そして信念の方は、いつも出たくて出たくて、うずうずしている。
だから信念と言うものは頑張ることではないのです。
信念とは、自然と水が一気に飛び出るように、そして火が輝き現れるように、いてもたってもどうしようもなく現れるものであるということです。

信念が本当に渙発されると、「実際、これが本当に自分の心か」と思うほど、驚くべきありがたさが自分の心に生じてきます。

信念が渙発されてくると、くだらないことは考えないし、神経は過敏にならないし、問題がある時もも常にことなきのようになれるのです。

――中村天風


 「鏡」を使ったこの「観念要素の更改法」は、中村天風氏がフランスに滞在中に、心理学者リンドラー博士から学んだものを、応用した強力な自己暗示と言われています。

観念要素の更改法(信念を強くする方法)


(1)就寝前に自分の顔を鏡で見ながら、こうありたいと願うことを声に出して断定口調で言う。
○おまえは信念が強くなる! ×私の信念が強くなりますように!
※「おまえは」という二人称で呼びかける。
※「~したい」「~なりますように」と願いや祈りの表現では効果が出ない。
自分の眉間をにらみつけて、真剣に言う。
※ここでは自己暗示の強度が大事。
(2)翌朝、起きたらすぐに昨日の暗示に対し断定します。鏡を見なくても、声に出せばOKです。
私は信念が強くなった!
本当にそうなったのような朗らかな気持で行う。
※一日、気がついた時に何度でも、同じ暗示を言う。
※ここでは、自己暗示の頻度が大事
 これを毎日繰り返します。
 1週間ほどで手ごたえを感じる人もいれば2~3か月で効果が感じられる人もいるようです。効果が出るまで続けます。

「信念の誦句」

信念、それは人生を動かす羅針盤のごとき尊いものである。 
したがって、信念なき人生は、ちょうど長途の航海の出来ないぼろ舟のようなものである。
かかるがゆえ、私は真理に対してはいつも純真な気持ちで信じよう。
 否、信ずることに努力しよう。 
もしも疑うているような心持が少しでもあるならば、それは私の人生を汚そうとする悪魔が、魔の手をのばして、私の人生の土台石を盗もうとしているのだと、気をつけよう